逃げ上手の若君 聖地巡礼(鎌倉近辺)

週刊少年ジャンプで連載中の歴史漫画「逃げ上手の若君」にハマり、鎌倉観光してきた際の記録です。公共交通機関と己の脚を頼りに、無理なく回れるところを訪れました。

私は2日かけて龍ノ口刑場跡~銭洗弁財天&報国寺~建長寺を回りましたが、朝9時くらいに現地に着き、行先を絞れば1日で回りきれると思います。

杉本寺は作品内の印象的なシーンそのままの場所も多く、ぜひおすすめしたいスポットです。また、漫画内では軽く触れられただけでしたが、建長寺は広い境内内に見どころのあるスポットが散在しており、純粋に観光地として楽しむことが出来ました。

勝長寿院跡と東勝寺跡には建造物は残っていないので、急ぎの場合はスキップしてもいいかも。また、鎌倉大仏、鶴岡八幡宮、銭洗弁財天は鎌倉観光スポットとしてはかなりメジャーな場所なので、来訪済みの方は他の場所を優先させてもいいかもしれません。

龍ノ口刑場跡・龍口寺

第102話「家族1335」にて、若君一行が鎌倉観光の際に訪れていました。作品内では別荘を抜け出してお兄さんと木登りをした思い出の場所であり、足利尊氏と初めて会った場所として描かれています。

龍口寺・龍口刑場跡

龍口寺は日蓮宗のお寺で、江ノ電「江ノ島駅」や湘南モノレール「湘南江の島駅」から歩いてすぐです。鎌倉時代後期に日蓮が『立正安国論』で諫言をしたことが幕府の怒りに触れ、龍口寺の階段下に跡地として残る龍口刑場にて処刑されることとなりました。しかし処刑の瞬間に奇跡が起きて日蓮を斬首できなかった…という逸話が残っています。境内には日蓮が幽閉されていたご霊窟も残っています。

作中で印象的だった、若君が座っていた松は見つけられずでした。南北朝時代には腰掛けやすい松があったのかもしれないですね。知らんけど。

www.fujisawa-kanko.jp

長谷寺

江ノ島電鉄で「長谷駅」まで行き、長谷寺と大仏を訪れました。江ノ電に乗る際は、車窓からの海の絶景もお見逃しなく。岩松殿のようなサーファーもたくさんいました。

さて、長谷寺は第102話「家族1335」にて、若君一行が訪れた場所の一つです。1年を通じて「花の寺」として知られており、特に梅雨時の紫陽花が有名です。外国人観光客もたくさんいました。

長谷寺

拝観料400円で、緑豊かで心癒される境内を散策できます。眺望散策路からは鎌倉の街を一望できます。また、雫が絵馬を書いていたかきがら稲荷も境内にあり、300円でかきがらを購入できます。いい予感がよく当たりますように。

www.hasedera.jp

鎌倉大仏

第102話「家族1335」にて若君一行が鎌倉観光の際に足を運んでいました。大仏の大きさは約11.3m!漫画関係なく有名なスポットなので、訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。

漫画だと大仏は大仏殿内に安置されており、名越軍の宿舎として活用されていました。現在、大仏が屋外にいる理由は看板に記されています。建武元年(1334)と慶安2年(1369)に大風で大仏殿が倒れ、明慶7年(1498)の海潮で流失したのを最後に露像となったそうです。建武元年の大風は作品内でも第103話「台風1335」で魅摩の仕業として描かれていますね。

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銭洗弁財天

その後は徒歩で銭洗弁財天へ向かいました。少し距離があるのと、最後の坂道の勾配がきついので、暑い日は大変かも。

第102話「家族1335」にて、若君一行が鎌倉観光で訪れていました。ここで洗った小銭を使うと、何倍にもなって返ってくると言われているそうです。鎌倉でもメジャーな観光スポットの一つですね。

銭洗弁財天宇賀福神社

小銭洗い用のザルは有料で借りることが出来ます。

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報国寺

鎌倉駅から暫く歩き、第102話「家族1335」にて、頼重が若君一行を案内したお寺です。足利家時(尊氏のおじいちゃん)を弔う寺で、彼が自害する際に「三代後の子が天下を取るように」と強く念じたと作品内では描かれています。

報国寺

漫画だとおどろおどろしいイメージでしたが、実際のお寺は鶯のさえずりが響き渡る、とても涼しげで清々しい場所でした。拝観料400円で境内を散策することができ、+600円でお抹茶をいただけます。竹の庭が観光スポットとして有名なので、ぜひ。

報国寺

境内には、漫画で描かれていたいわくありげなやぐら(横穴式の墳墓)もありました。足利家時のお墓も含まれると伝わっているそうです。

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杉本寺

第124話「力攻め1337」以降にて、北条時行&北畠顕家VS斯波家長の決戦の舞台となった場所です。

杉本寺

漫画のとおり、まっすぐと続く階段が印象的です。かなり高低差があり、頂上で泰家を吊る柱を御ぶち抜いた三十三間花飾の威力の凄まじさが窺い知れます。

頂上付近の階段は今では苔生しており、立ち入り禁止となっています(苔生しているのは、第127話「未来1337」で斯波家長が見通していた通りですね)。脇の階段から頂上まで登ることが出来ます。今この階段で一騎打ちしたら、勝敗が付く前に転んでしまいそうです。

漫画では決戦の場として複数話に渡って描かれており、一つ一つのシーンを思い返しながら階段を上ることが出来ました。今回の小旅行で最もお勧めしたいスポットです。

sugimotodera.com

勝長寿院跡

第109話「受け継ぐ1335」にて、諏訪頼重が最期を迎えた地として描かれていました。北条家への忠義を尽くし、顔の皮を剥いで亡くなった壮絶なシーンが印象に残っている方も多いのではないでしょうか。

勝長寿院跡

現在、建物は残っておらず、跡地として石碑が残るのみです。源義朝らのお墓が残っていますが、諏訪頼重関連のものはありません。心の眼で見て、昔を偲ぶ必要のあるスポットです。

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東勝寺跡・北条高時腹切りやぐら

第98話「北条の平和1335」および第131話「正宗1337」にて、北条一族自害の地として紹介され、若君たちがお参りをしていました。

東勝寺跡

現在、寺院は残っておらず、国指定史跡の看板が残るのみです。原っぱの先に岩壁がそそり立っている光景は漫画と同様でした。新田義貞らの鎌倉攻めの際に寺院が消失したこと、北条高時(時行のお父さん)が一族郎党と共に自害したことが記されています。

少し先には北条高時腹切りやぐらがあり、北条氏一門の供養が続けられているそうです。落石の危険があるためやぐら付近への道は封鎖されており、写真の石碑のところまでしか行けませんでした。ところで今更になって、腹切りやぐらが心霊スポットそして有名らしいと知り、びっくりしています。当日、心霊はいませんでしたが、薄暗くて虫が出そうだったので早々に退散しました。

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鶴岡八幡宮

第97話「鎌倉1335」にて、鎌倉奪還後に若君が街を一望するシーンが印象的なスポットです。

鶴岡八幡宮

かの有名な源頼朝ゆかりの神社としてよく知られています。修学旅行などで訪れたことがある人も多いのではないでしょうか。弁財天や、それを取り囲む池も有り、しっかり観光するとなかなかボリューミーです。若君が駆け抜けた流鏑馬の馬場を撮ったつもりだけど、場所あっているかな?💦

https://www.hachimangu.or.jp/

 

建長寺

第97話「鎌倉1335」にて、長崎親子がドヤ顔で連れてってくれた寺として紹介されていました。第5代執権、北条時頼公(時行のひいひいお祖父ちゃん)が建てたお寺で、火災の被害に遭ったものの、そんなものなかったかのように修復されたようです。

鶴岡八幡宮からは、同じく「鎌倉1335」に出た巨福呂坂を上っていきます。そこそこの勾配の坂が長く続くので少しきつかったです…馬に乗れたらどんなに楽だったろうか。

建長寺

拝観料500円で、境内に入れます。敷地は広大で見どころがたくさん、長崎親子がドヤ顔になるのも納得のスポットでした。風がそよぐさわやかな庭園では蛙の声が響き渡り、心身ともにリフレッシュ出来ました。庭園を見ながらゆっくりすごせる長椅子が設置されていて、のんびり一休みしている観光客が多かったです。

建長寺の柏槇

樹齢約760年の古木もありました。北条時行の誕生が今から約700年前なので、当時からこの地に生えていたのでしょう。時行や足利尊氏もこの木を見ていたかもしれませんね!

建長寺 半僧坊

境内の奥の方には半僧坊があり、天気が良ければ富士山や相模湾を見渡すことが出来ます。あいにくこの日は曇りだったので、遠くの景色は見えませんでした…。また、階段が続き、なかなかキツイので、暑い日は熱中症にくれぐれもご注意ください。道中では天狗衆のような烏天狗の像にも注目です。

観光後は北鎌倉駅へ坂を下り、帰路につきました。

www.kenchoji.com

もっと他に行きたかったところ

畠山重忠公の首塚

第97話「鎌倉1335」にて、若君の最初の鎌倉奪還時に、狩野師範・塩田師範と遠駆けに来た場所として紹介されていました。相鉄本線の鶴ヶ峰駅が近いようですが、鎌倉からはかなり離れているので断念。

genpei.sakura.ne.jp

常楽寺

第97話「鎌倉1335」にて、清子に誘われ参拝に行った隠れ家的な雰囲気のお寺として紹介されていました。大船駅から徒歩15分ですが、今回は鎌倉周辺を回ったので断念。

www.trip-kamakura.com

 

3回目の鎌倉奪還ではどこが描かれるのか、今から楽しみです!

1年後のフランス生活に向けて(vol.1 抱負)

数年ぶりにこのブログを開きました。最後の投稿から数年たち、生活環境もいろいろ変わりました。

今年の夏に出産、そして来年の夏には渡仏を予定しています。フランスには夫の仕事の都合でついていくのですが、私が向こうで何をするのかは未定です。というか、いまだ初学者レベルのフランス語で、幼児を育てながら何ができるのか、全く想像がついておりません…。

そうはいってもせっかくの機会ですから、現地ならではの体験をしたいし、そのためにもフランス語の勉強を継続したいと思っています。自身のモチベーションアップのため、情報整理のため、毎週ブログを更新していきます。

現在の状況

フランス語DELF:B1
昨年末までは週末に日仏学院でフランス語講座を受講していましたが、つわりで通学が困難になったのをきっかけに、最近はアンサンブル アン フランセのオンラインレッスンに乗り換えました。50分間、1on1でみっちり話せるので満足しています。

次回のDELFの時には妊娠後期に入っているため、渡仏まで受験は難しいかな…。読書やPodcast、オンラインレッスンを活用しながら、B2相当レベルに成長することが目下の目標です。

ensemblefr.com

今週の目標

  • Duolingo
    一語ずつ、意味を確認しながらレッスンを進めていけるので、語彙力増強に一番役に立っている実感があります。朝晩とコツコツ続けていきたいです。
  • 読書
    体調のいい日に日仏学院にて初学者向けの本を借りています。まずはB1-レベルの面白そうな本を読みつくすのが目標です。
  • podcast
    日本にいるとフランス語を聞く機会が少ないので、podcastで耳を鍛えられたらと考えています。通勤の電車時間を有効活用したい思いもあります。これは私のなかでは新しい試みなので、今週は複数の番組を聞いてみて、お気に入りを探すところからスタートです。

頑張るぞ~!!

三浦春馬主演『罪と罰』を見て来た

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サンクトペテルブルク・センナヤ広場にて

先日、シアターコクーンにて上演中の『罪と罰』を見てきました。

何度か読んだことのある作品でしたが、舞台という異なる表現形式で鑑賞することで新たな発見がありました。思い描いていた人物像がそのまま具現化されたようなラスコーリニコフ、小説ではつかみきれなかった人物像が見事に表現されていたラズミーヒンとポルフィーリー。一方でソーニャは私のイメージとは異なっていたけれど、その相違点を通して他の解釈の可能性に気づきました。初めての舞台でしたが、勇気を出していってみて良かったです。

ラスコーリニコフ・ラズミーヒン

とにかく演技が上手かったです!ラスコーリニコフは終始猫背気味で神経質で、まるで小説の中から飛び出してきたかのようでした。

ラズミーヒンは、正直小説を読んでいた時はキャラクターを掴み切れていませんでした。捻くれていたり癖のあったりする人物が多い小説の中、ラズミーヒンは本当に「いい奴」なので、私の中では浮いてしまって、流し読みしていました。今回の舞台では底抜けに明るく、またドゥーニャへの愛情を時にコミカルに演じてくれていて、「こういう人なのね」とラズミーヒンの人物像をスッと理解出来ました。

舞台の後で小説を読み返してみると、この二人の台詞が役者さんの声で脳内再生されるようになっていました。舞台って、小説をそのまま具現化するだけじゃないんですね。舞台にすることで、動作や話し方など、新たな情報が付け加えられる。それは自分のイメージと同じかもしれないし、違うかもしれないけれど、共通点や相違点を通して、明確には意識されていなかった点が浮かび上がってきます。舞台を見ることで、小説を読む営みがより深くなるというのは、今回の新しい発見でした。

ソーニャ

小説を読んで膨らませていたイメージと舞台で受けた印象が一番異なっていたのがソーニャでした。

元々彼女のことは、おどおどと怯えがちな、か弱い女性であるとイメージしていました。実際、小説では「怯えるように」「か細い声で」などと形容されている場面が多かったです。また、彼女は他人のために自分の全て差し出してしまうようなところがあります。家族の窮状を救うために娼婦に身を落としていますし、無抵抗なまま殺されたリザヴェータとも元々仲が良く、重なるところがありました。

一方、舞台でのソーニャは「強い女性」として描かれているように感じました。くすんだ色の衣装を着ている人物ばかりの舞台で、娼婦の真紅のドレスを着て常に小走りで移動する彼女は、視覚的にもインパクトがありました。また、か細い声で話す場面はほぼ見られず、特にラザロの復活を読み聞かせる場面では、興奮したラスコーリニコフと怒鳴り合いのようにもなっていました。

ただ、もう一度小説を読み返してみると、確かにラスコーリニコフと二人話し合う場面では、ソーニャもだんだんとヒートアップしていることが読み取れました。「段々とか細い声で」などの形容詞の代わりに「叫んだ」のような動詞が使われ、語尾には感嘆符がつくようになっていきます。舞台ではソーニャのこうした一面、芯の強さをより強調していたように思います。また、彼女にはリザヴェータと同じく自分の全てを差し出してしまう無力さと、ラスコーリニコフと同じく一線を越えて罪を犯してしまう(娼婦になる)一面が同居していましたが、この舞台では後者に焦点を当てていたようでした。

か弱いソーニャも見たかったけれど、舞台を通して彼女の異なる一面に気づくことができました。

ポルフィーリー

舞台の可能性を一番感じさせてくれた人物です。老婆殺害事件の犯人としてラスコーリニコフが怪しいと睨んでいたポルフィーリーは、しばしば彼に心理戦を仕掛けます。日常的な世間話から始めて、だんだんと事件の核心に迫り、心理的に追い詰めていくのです。

舞台では世間話をしながら椅子などの小道具を舞台裏へ放り投げたり、シーツを畳もうとしているのにおしゃべりに夢中で一向に畳めていなかったり、コミカルな仕草が印象的でした。それが段々と真剣な雰囲気になり、落ち着いた声でラスコーリニコフを追い詰めていくシーンは必見です。舞台だからこそできる表現で、小説の世界をいっそう生き生きと描いていました。

 

学ぶこと多く、大興奮の舞台でした!!

またほかの作品もみて観たい、他の作品ももっと深く読んでみたい!!素敵な舞台を作り上げてくれた皆さんに感謝感謝です。

2018年を振り返って

去年の下書きが残っていた…2019年版はまた今度

 

 

2018年は大きな変化を伴う年でした。2019年を迎える前に振り返ります。

点数をつけるなら…仕事:30点、プライベート:55点。あまりいい一年ではなかった。

初めての社会人生活

一番の大きな変化は、大学を卒業して社会人になったことでした。

就活のとき、自分なりにあれこれ考えたつもりだったけど、当時の選択が正しかったのかはあまり自信ありません。今思えば、「一般職」「地域限定」の働き方も真剣に考えるべきでした。そこそこ学歴があったため、周りも総合職受けてる人が多く流されてしまったけど、社会人になってそうでない人を見ていると羨ましくなることが多々あります。「学歴があるのに一般職は勿体ない」なんて言葉信じるべきではないです。過去より未来を考えて、理想とするライフスタイルで選ぶべきです。働き始めてから悶々としている時間の方が勿体ないです、マジで。

総合職だから、より難しい仕事を任せてはもらえるけど、正直に言えばそれをチャンスだと捉える気持ちより、尻込みしてしまう気持ちの方が大きい。取引先や客に必要以上に声を荒げて怒られると悲しくなる。総合職の女性の先輩で結婚して子供がいる人は思ったよりかなり少なかった。すごく昇進しているわけではないけど、少しずつステップアップしながら、時短で子育て両立してる一般職の先輩が羨ましい。仕事と家事・育児の両立は大変だろうけど、総合職でするよりは無理が少ないだろうと思う。そもそも、次の異動で遠隔地になったら…辞めるしかない。

帰宅後、お勉強しないといけないなぁ、とは思っていたものの、それもほぼできませんでした。勉強・机に向かうこと自体は嫌いじゃないはずなのに。帰宅してからもお仕事のこと考えるのが嫌でたまりませんでした。

転職して”やりたいこと”を仕事にできたら、もっと毎日ワクワクして、伸びるんじゃないかなあ。でも、社会で”やりたいこと”なんてないや。(お嫁さんにはなりたい。子供も欲しい。でも社会にこうしたいとかはない。)今の会社は上司も先輩もいい人ばかりなのに、ネガティブなこと考えちゃって申し訳ないなあ。もやもやもやもや。って一年でした。

私の中では絶対にキャリア<<<<<<<家庭なので、来るべき時が来たら転職なりなんなりしてそれなりに働けばいいと思っているのですが、結婚も出産もまだ先の話なのでそこまでの踏ん切りがつかないのが現状です。2年目か、3年目が終わるまでは頑張るんだと思う。でも、毎日泣くような日々が続くなら転職しようかな。来年はもう少し笑顔で出勤できるといいな。一番理想と現実にギャップがありました。

初めての一人暮らし

帰宅後はお料理してます。掃除・洗濯も一人でやらざるを得ません。スーツにカビ生やしたり、ジャガイモからにょきにょき芽を育てちゃったり、ミカンを腐らせて真っ白の紙粘土みたくしちゃったり、失敗だらけだったけど、着実に家事出来るようになってるのは楽しかったです。一人なのは寂しいから早く結婚したいけど、それまでに一人暮らしの期間を得られたのはありがたかったです。

趣味

学生時代から趣味だった旅行を継続していました。秋に仕事がつらくて、働く意味がほしくて、お給料を使えば楽しくなるかと思って毎月一旅行を自分に課しました。最初は楽しかったし、遠方の友人に会えるのも嬉しかったけれど、旅行で生活がHAPPYに変わるなんてことはありませんでした。「仕事戻りたくない…」という気持ちを抱えたままの旅行は、あまり楽しくなかったです。

来年はタスク的にこなすのではなく、心から行きたい場所に行きたいと思います。

あと、今年からダンスを始めました。まだ始めて半年もたっていませんが、ちょっとずつ上手くはなっているので、嬉しいです。上達して褒められるのは嬉しいです。

来年の目標

今年よりも笑顔とロマン溢れる一年にしたい。

・仕事はやるべきことをさっさと終える。一年かけて、向き合い方を考える。(もう自己研鑽とか成長とか目標にしても綺麗事でしかないので…無理なく、少しずつ向き合っていこう。それで、来年も一年振り返ってネガティブだったら、仕事を好きになれていなくて、自分で動けてないままだったら、…それ以上うだうだするの止めて、転職か異動かしよう。)

・冒険旅行をする(ちょっと変わった場所に旅行に行きたい。)

・文学と外国語(新しいアイデンティティがほしい)

暇な時間に無意味にスマホを見ちゃうの止めて、少しずつ本読む時間を増やしたいな。

アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語を観た

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先日有楽町にて『アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語』を観て来ました。

あらすじ

ベースはトルストイの『アンナ・カレーニナ』なのですが、舞台設定が独特でした。時は日露戦争時、場所は満州。アンナとカレーニンの間の息子、セルゲイは成長して軍医となり、満州の戦場で母の愛人であったヴロンスキーと再会します。「母を憎む人からしか、母の話を聞いたことが無い」と自身で語るセルゲイは、ヴロンスキーにアンナの話をするよう頼みます。それに応じてヴロンスキーがアンナとの日々を想い出し、語る…というのが大体の筋書きです。

小説との違い

一番の違いは、前述の通り舞台でしょう。他に、小説に居なかった人物として満州の娘、春生(シュンツェン)が登場します。ヴロンスキーは彼女に対し保護者のような愛情を感じ、最後には迫りくる日本軍から逃がしてやるのですが、正直彼女が登場した意味は良く分かりませんでした。

もう一つは、映画ではアンナと愛人ヴロンスキー、夫カレーニンの話にのみ焦点が当てられていたこと。破滅的な運命をたどるアンナとヴロンスキーとは対照的に、小説には結婚生活の中に幸せを見出すキチイとレーヴィンの夫婦が登場します。また、アンナの浮気性の兄、オブロンスキーとドリーの夫婦も全編を通して出番がありました。

一方映画ではキチイとオブロンスキーが少々登場するだけで、彼らに関する描写はバッサリと省略されています。勿体ない気もしましたが、登場人物への説明の少なさからして小説を読んだことがある人を視聴者として想定しているようなので、そうした焦点の絞り方もありなのかな、と思いました。

その分、小説で印象に残っていたアンナのシーンはどれも色鮮やかに再現されていました。鉄道での出会いのシーン、競馬でヴロンスキーが落馬したのを見て泣き崩れるシーン、オペラを見に行って社交界から爪弾きにされるシーン…、こちらまで感情移入してしまって心を揺さぶられます。

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サンクト・ペテルブルク

鉄道駅へ向かうアンナ

一番印象的だったのは、自殺するべく鉄道駅へ馬車を走らせるアンナのシーンでした。馬車の中のアンナは低い声で怒りや憎しみを露わにし、低温で迫力のあるBGMが彼女の悪魔のような恐ろしさを一層際立たせます。

でも…この時のアンナをヴロンスキーは見ていないはず。そもそも映画の最初で、セルゲイは「母を憎む人からしか話を聞いたことが無い。だから、母を愛したあなたから話を聞きたい」とヴロンスキーに言っています。人によって物事の見方は変わる。悪魔のように憎しみを露わにするアンナは、ヴロンスキーが想像したものでしかありません。

では、本当のアンナは、あの時馬車の中で何を考えていたのでしょうか。

ヴロンスキーの手紙が間に合っていれば、死ななくて済んだのでしょうか。

それは…

原作を読んだのが大分前なので忘れた。

ロマンティック・ロシア展に行ってきた。写真よりもずっと記憶に近かった

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先日、渋谷のBunkamuraで開かれているロマンティック・ロシア展に行ってきました。国立トレチャコフ美術館が所蔵する絵画の展覧会で、クラムスコイの『忘れえぬ人』が一番お目玉作品となっています。展示場に行くと、まずはロシアの四季に関する絵を春から冬まで鑑賞し、その後肖像画と子供を描いた絵を見ることができます。

www.bunkamura.co.jp

シベリアのタイガ

今回、一番印象的だったのは夏のロシアの針葉樹林を描いた絵画群です。シーシキンの、針葉樹林で遊ぶ熊たちを描いた作品や、木漏れ日の中を散歩する男女を描いたものが記憶に残っています。

私は普段、あまり風景画をよく見る方ではありません。展覧会で風景画のコーナーがあっても、「ふーん、綺麗だね」で通り過ぎてしまう方です。

でも、今回は違いました。それはきっと、昨年の夏にロシアを旅行した思い出があったから。シベリア鉄道でイルクーツクからモスクワまで旅した時、車窓から見た風景が、この展覧会の中にありました。

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写真よりもずっとリアル

不思議だったのは、展覧会の絵画が、私が旅の途中で撮った写真よりもずっと思い出の中の風景に近かったこと。

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シベリア鉄道の車窓から

私の写撮影技術の低さも大きな理由ではあるのですが、シベリア鉄道で車窓からの風景を写そうとどれだけシャッターを切っても、こんな写真しか撮れませんでした。本当はもっと雄大なのに。本当はもっと奥行きがあって、森の奥に何がいるんだろう、熊はいるかなって、すごくワクワクできるのに。電車からの風景を撮るのは苦手なので、自分の想いを十分にフィルムに乗せることができなくて、少し残念に思ったのを覚えています。

でも、あの時胸の中にあった私の気持ちが、展覧会の絵にはありました。

旅の中で私が見ていたのは、実物そのままの景色ではなく、イメージで重ね塗りした風景だったようです。絵画だと自分の持つイメージを自由に表現できるのがいいですね。現実をいかに切り取るかに苦心するカメラも、どのようなイメージを乗せて描くか工夫する絵画も、それぞれ違って、それぞれ素敵です。

 

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一番うまく撮れたシベリア鉄道の写真。走れ走れー!!

当たり前ですが、旅をすれば、ただ地名を知っているだけの場所が、思い出の場所に変わります。これからも、もっともっと旅をしたい。思い出の土地でいっぱいの地図を、私の中に作っていきたい。昨年の夏休みを思い出して、ふと懐かしくなった展覧会でした。